女性の身体や妊娠、出産には複雑な仕組みがあり、子どもを望んで不妊治療を始めても、100%確実に妊娠できるとは限りません。また、男性不妊も増加しています。治療を進める段階で様々な不安や負担を伴います。妊娠はするけれど、流産を繰り返す(不育症)方もいます。不妊症や不育症では原因が解らない場合もあり、先が見えない、出口のないトンネルだといわれています。不妊治療の技術が進歩して、体外受精で年間56000人の赤ちゃんが誕生していますが、治療の過程では悩みを抱えるカップルが多い状況です。
奈良県不妊専門相談センターでは、このような悩みを抱えているカップルを対象に、毎週一回、助産師が電話相談を担当して医学的な面、生活面、家族関係などの相談活動を行っています。周囲の友人や知人に相談しにくい悩みですが、助産師は常に相談者の立場に立って、女性や家族を支える存在でありたいと思っています。一歩前に進むために、助産師とともに道しるべを探していきましょう。